言わずと知れたバス大国香港。ここでは2017年5月と2018年11月に香港を訪れた際に撮影できた主要4社(九龍バス・龍運バス・シティバス・新世界第一バス)の車両を紹介していく。

※記事作成時点で全廃した車種は赤字で表記。
※行先表示のLEDが全部消えてしまっているのはLEDの特性によるもので、何も表示せずに走行しているわけではないので…念のため。

(1)アレクサンダーデニス製車両(前身のデニス時代の車両を含む)
イギリスのバスメーカー。香港の一般路線バスでは一番のシェアを誇る。
2001年にアレクサンダー(コーチビルダー)、プラクストン(コーチビルダー)、デニスの3社が合併してトランスバス・インターナショナルが発足。紆余曲折の末2004年にプラクストンが独立して現在のアレクサンダーデニスに至る。
ドラゴン(車体:デュプル製)<全廃>
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九龍バス最後の非低床車。2017年に最後まで残った1999年製造の9.9m車が廃車となり、これにて九龍バスの白地に赤帯の冷房&非低床車用カラーは消滅した。ちなみに行先表示は幕ではなくサボ。

●トライデント3(車体:アレクサンダー・ALX500)
生産年:1997~2002年。老朽化による引退が進んでいる。
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九龍バスの10.6m車と12m車。低床化でカラーがシャンパンゴールドに。
1997年に九龍バスに投入された最初の1台(車両番号:ATR1)は九龍バス初のダブルデッカー低床車ということもあり引退後も社内で保存されている。
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新世界第一バスからシティバスに移籍した12m車。移籍時にLED行先表示化。シティバス自社発注の同型車もまだいるようだ(撮影できず)。現在シティバスに在籍している同型車は88R線または企業輸送などでの使用に限られている。
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新世界第一バスが運行する観光路線バス「人力車観光バス」。オープントップ改造した専用車両が使用されている。
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新世界第一バス・一般用の11.3m車。このほか12mと10.6mもいた。新世界第一バスの一般用はシティバスへ移籍したものを除き全て引退済。

●トライデント3(車体:デュプル製)
生産年:1997~2002年。やはり廃車が進んでおり、現在はシティバスに特定輸送用の10.3m車が残るのみ。
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九龍バスの10.6m車と12m車。2017~2018年にかけて全車置き換えられた。
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シティバスの自社発注12m車。シティバス自社発注の同型車は2017年で全廃しており、現在は新世界第一バスから移籍した10.3m車が特定輸送用で残る。
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新世界第一バスの10.3m車。ヴィクトリア・ピークへ向かう道路の多カーブ及び高さ制限に対応するための特注仕様で、通常の車両より車高が0.2mほど低い。前述のシティバスへ移籍した車両を除き全車引退済み。
なお、新世界第一バスには12m車もいたがこちらも全て引退済み。

●Enviro500
2002~2012年製造。製造期間が長い割には意外と見かける頻度低めな車種。
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九龍バスの12m車。
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龍運バスの12m車。
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シティバスの一般路線用。12m。
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シティバス・空港路線(A系統)用車両。12m。画像は"A"ではなくて"E"で運用中のものだが…。
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新世界第一バスは11.3mと12mの2種類を保有。

(ADL・その2)に続く。